2010年09月26日

PUMP OSAKA

「男はつらいよ 寅次郎エーデルワイスの花」
試みに、3幕の戯曲風
(摩耶山例会改め、PUMP OSAKA例会報告)

とき  2006年5月13日午後
キャスト  寅次郎(かっぱ) タコ社長(SEROW) マドンナK嬢(R.K) マドンナT嬢(W.T)
    他、エキストラ多数(クライマーの皆さん)
※ 1 この劇の科白は、各幕フルスピードを以って演ぜらるべし。
※ 2 一部の表現に著者の主観によるリリックな創作や誇張があります。予めご了承ください。

【第1幕 梅田の寅次郎】
寅次郎 「それにしても、ギラギラ例会と銘打って、女性の参加者がいるとは驚きましたねぇ。」
タコ社長「まだ分からんぜ。ひやかし半分に申し込んでドタキャンもあるかもしれん…」
(上手から、初対面のマドンナK嬢現る)
K嬢  「(恐る恐る)あのー。山友会の方ですか?」(すばやく後ずさりする)
寅次郎 「(1オクターブ上擦った声で)は…ハイ!ギラギラ…じゃなくて、かっぱです。決してアヤシイ者ではありません!(←そういう発言がアヤシイんじゃあ!)」
 ここでタイトルロール。例のテーマ曲が流れる。
 とりあえず、買物&昼食でも、ということで寅次郎、マドンナK嬢、タコ社長の3名で梅田に集合。寅さんの沢登り用ザイルのお買物に付き合う。お店はこの界隈で最もこの手のマニアックなギアが充実している、ロッジ大阪駅前第4ビル店だ。
タコ社長 「ザイル買うならエーデルワイスにしましょう!」
タコ社長は、エーデルワイスのザイルを買うと漏れなく付いてくる「Flower Power」シールが欲しくてたまらない。おねだりの結果首尾よくGETし、年甲斐もなく喜ぶ。今期はこれをヘルメットに貼ってクライミングを頑張ろうと思うのであった。
タコ社長の「♪え〜でるわ〜いす♪え〜でるわ〜いす♪」のハミングをウザイと感じる寅次郎とマドンナK嬢の態度は当然であろうが、タコ社長は一切気にしない。
 昼食は近くの寅次郎行き付けのトンカツ屋さんで食べる。
寅次郎 「(威厳と確信に満ちた表情で、決然と)決めた!へれーろ定食にしよう!」
タコ社長「・・・(イタリアンだろうか?そんなのメニューにないぜ…)」
K嬢  「(遠慮がちに)もしかして、ヘレ一口(ひとくち)定食のことですか?」
 寅次郎の顔がこわばる。
−幕−


【第2幕 寅次郎、パンプへ行く】
尼崎から阪神の枝線・西九条行きに乗って、出来島駅で下り、雨の中を少し迷いながらPUMPへ。
あの平山ユージさんや野口啓代さんといった錚々たるクライマーも通うというPUMP。しかし外見は飽くまで質素なスレート波板。なにか町工場を思わせる外観にたじろぎの表情を浮かべるマドンナK嬢。
室内は白地の壁面に、色とりどりのホールドと指示記号がある。パッと見たところ、カンディンスキーの抽象画を思わせる。ちょっとした芸術的空間だ。(BGMにはラフマニノフのピアノ曲「音の絵」が相応しい♪)


pump1.jpg
Pump1

【第2幕 第1場 寅次郎、ボルダリングをする】
雨天ゆえ、ジムはかなりの混雑。そこで比較的空いている二階のボルダーエリアへ行く。
因みにボルダリングとは、クライミングという山行の手段が目的に転化して発展したもの。3乃至5M程度の高さのところまでロープ無しで登るものでフリークライミングの範疇に入る。早速挑戦するも、ハングした壁面に苦戦する。
だいぶ指先が痛くなったところで、インストラクターによる無料講習会「ボルダリング道場」に参加。4種類ほどの課題に取り組むが、だんだんしんどくなる。
おもむろに二人目のマドンナT嬢、きざはしより登場し声をかける。
T嬢  「(恐る恐る)あのー。もしかしてウワサのかっぱさんですか?」
寅次郎 「(1オクターブ上擦った声で)は…ハイ!ギラギラかっぱさんです」
死んだ魚のような眼をしていた寅さん、にわかにギラギラした鋭く異彩を放つ眼つきに変わる。なんらかのスイッチが入ってしまったらしい…。(BGM:ヴィヴァルディ協奏曲集四季より「春」)

【第2幕 第2場 寅次郎、グリグリする←?】
 ロープクライミングエリアが空いてきたので、1Fに移動する。リードクライミングをすると、ヌンチャク(クイックドロー)にクリップしたところから落下のショックがきて間隔があくと怖いところもあるので、より安全度の高いトップロープクライミングをすることにした。

pump2.jpg
Pump2
 ふと横を見ると、マドンナT嬢がビレーしてマドンナK嬢が登っている姿に仰天し、焦りを感じつつ男性コンビも登りはじめる。
まずは寅さんのビレーでタコ社長が最も易しいデシマルグレード5.7の課題から行く。つづいてクライマーとビレーヤーが交替。
 ここのトップロープに予めセットされている制動器「ペツル・グリグリ」はクライマーが落ちても自動的にストップする優れものであるが、ロープの繰り出しとテンションで下降するときのレバーの引き具合が慣れるまではどうも難しい。





【第2幕 第3場 寅次郎、航空管制官(ATC)になる】
 つづいて最も普及している制動器「ブラックダイヤモンド・ATC」によるビレー練習。今回クライミングギアを持ってきた3人とも制動器はとくに指定しなかったが3人ともATCであった。
 クライマーは寅さん。ビレーヤーはマドンナT嬢。念のためタコ社長をセルフビレーの支点(重し?)として、T嬢とタコ社長をデイジーチェーン(セルフビレーランヤード)で結ぶ。
 寅さんとマドンナT嬢を結ぶ「赤い糸(正しくは赤いザイル)」は象徴的であり、今回最も甘美な期待を抱かせ、且つロマンティシズムあふれる「青春モノ」のシーンにタコ社長は思わず「もらい泣き」する。
pump3.jpg
Pump3
寅次郎 「(5.10aの難ルートに果敢に挑戦するも途中で)もうあかん!!!」
その瞬間ビレーヤーのT嬢が、「ぴょんっ!」と空中浮揚。デイジーチェーンでタコ社長と結ばれていたから、一定のところで止まるが、エキストラの注目を受く。こころなしかジムの雰囲気が和んだような…。
寅次郎 「テンション!」(自重で、ロープ伝いにゆっくりと下降することをビレーヤーに伝える言葉)
タコ社長「(緊迫した表情で、T嬢に向けて)右手を離すなよ!ゆっくり角度をゆるめてロープを滑らせて…」
幸いグランドフォールにはならず無事寅さん着地。
その後も3箇所のルートをそれぞれ代わりながら練習し続けた。やがて、黄昏時パンプを後にする。ここでマドンナK嬢、送迎車により退場す。見送る寅次郎の表情に失望の色がにじむ。
−幕−

【第3幕 寅次郎、哀愁の晩餐】
場所は出来島駅前の鉄板焼きの店。長方形のテーブルに対し、三角形をなすよう腰掛ける寅さん、T嬢、タコ社長の3人。
三者三様物思いに耽り、気まずい沈黙…。
T嬢「(沈黙を打ち破るべく、勇を鼓し…)かっぱさんって、ウワサほどギラギラじゃないですね!」
寅さん「(こみあげる嬉しさを押さえつつ…)そ、そうですかぁ?」
T嬢「ギラギラというより、オヤジね!」
寅さん「(動揺を隠せない)・・・」
マドンナの強烈なトドメに轟沈する寅次郎。
やおら、すでに空になっているジョッキを一気にあおる姿に男の哀愁が滲む。
この後、先週のゴールデンウィークでのそれぞれの山行の話や、「ギラギラ」に関するスコラ哲学的アプローチや動物行動学的アプローチを試みつつ、またぞろ山の話にもどり、大峰・前鬼川のエメラルドグリーンの美渓遡行の話や北岳バットレスのマルチピッチの夢など、山の会に相応しい話題を語らいつつお互いのレベルアップを誓い合う。が、しかし寅次郎は心ここにあらず。センチメンタルでうつろな眼差しは虚空をさまよう。
夜空は相変わらず雨だった。低気圧は人をメランコリックな気分にさせながら、まるで寅さんの涙のように、さめざめと降りしきるのであった。
−幕−
(戯作者:SEROW)


***ミニ感想***
★かっぱ(CL)
初体験のインドアクライミング、屋外の岩登りとはまた違った楽しさを体験出来ました。
特にボルダリングではスイスイと登るインストラクターと比べて自分の技術の未熟さを実感。

★R・K
雨で山登りは出来なかったですが、フリークライミングデビューできてよかったです。筋肉痛と疲れで2〜3日はヘロヘロでした。でも楽しかった。
posted by Zen at 15:17| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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